合唱団パンドラボックスでは、4月より集合練習を中止し、月3回のZoomを使ったオンライン練習を実施していました。
6月21日に合唱練習が可能な会場を借りることができたため、施設ガイドラインに沿った感染症対策をした上での練習の試行と、オンライン練習の成果確認のため、対面での練習を行いました。
▲オンライン練習の様子
1 利用人数目安設定
2 利用条件
利用代表者は利用者全員の名簿(氏名、連絡先)を作成し、1ケ月以上保管すること。
3 利用時に実施していただくこと
これを受け、合唱団として独自に対策を行いました。
▲メジャーで椅子の間隔を確認
▲非接触型の体温計を準備、入室時に検温
▲消毒用品を持ち込み、使用前後に消毒
17:30 集合、準備
18:00 発声練習
オンライン練習を行っていたものの、満足に声を出せていなかった団員も多かったため、体をほぐし、声を出す感覚の再確認を中心に行いました。
声量の低下や、筋力の低下による姿勢の変化などが見られたため、指導が行われました。
18:30 換気休憩
18:40 楽曲練習(以降、30分ごとに5~15分の換気休憩)
マスク着用での練習の感触を確認するとともに、オンライン練習の成果をチェックしました。
■リモート合唱作品として仕上げた楽曲(1曲)
完全オンラインで宅録作品として仕上げた曲を、実際に初合わせしました。
オンライン練習でパート練習と楽曲解説をし、団員各自で宅録した楽曲だったため、比較的高い完成度でした。
2パートずつのアンサンブルの確認と、難しい和音の確認をして完成度を高めました。
■オンライン練習で取り扱い、実地で初合わせの楽曲(2曲)
各2回ずつ、オンラインでパート練習を実施していた楽曲の初合わせを行いました。
アカペラ、拍子のチェンジなどがあることで縦横の乱れは多くなったものの、無難に通すことができました!
打楽器を用いる楽曲では、変拍子やラテンのリズムがあるにも関わらず、比較的正確に歌うことができました。
■自粛以前から練習で扱っていた楽曲(2曲)
2月より練習開始、自粛後もオンラインで扱っていた楽曲の確認をしました。
パート練習を重ねたことで、自粛以前に不確かだった部分の修正が見られましたが、音量バランスやパートの役割が不十分な点が多く、修正を要しました。
20:35 練習終了、片付け
退館時間の25分前に練習を終え、15分程度で片付けを行いました。
机や椅子などをアルコール消毒するなど、通常よりも時間がかかると予想しましたが、余裕を持って完了することができました。
職場や家庭の事情などで参加ができない団員向けに、Zoomを用いて中継を行い、2名が参加しました。
※歌唱ではなく、中継を視聴するのみ
これまでのオンライン練習にも参加していたお二人ですが、実地での練習の雰囲気が感じられて良かったとのこと!
レコーディング記録を確認したところ、PC内臓のマイクで収録したため音質はいまいちで、音声の乱れや指示の聞き取りにくい箇所もありました。練習の内容は十分把握できるため、聴きながら雰囲気を感じたり、指示をメモすることができたようです。
次回以降はオンライン中継の環境もより整えられればと考えています。
マスクをつけての練習について、発声面では良い影響はあまりないと感じました。音の立ち上がりが不明瞭になりやすいことを始め、自身の声量が把握できない状態での歌唱や、十分なブレスができていない状態からの発声になりがちなので、いつの間にか喉に負担がかかっていてガラガラに…ということが起こりやすそうです。
ソーシャルディスタンス下での練習について、個々の音感や旋律に対する感覚の訓練のためには、たまにこういった形の練習をするのはかなり有効だと思います。特にホール本番ではある程度の間隔を空けての歌唱になりますし。
デメリットは「パートとして」の音の方向性が掴み辛くなるので、他の人の声に重ねる「合唱の楽しさ」の要素が感じにくくなってしまうかもしれません。
◆終わりに
いわゆる「ウィズコロナ」状況での合唱練習はこれから始まる分野で、多くの合唱団が初体験となるため、実施記録を共有することは重要と思い記録を作成しました。
今回の練習では、
の2点を検証しました。
今後パンドラボックスでは、オンライン練習と対面練習を組み合わせて練習を進めていく予定です。
これを読む方の何かの参考になれば嬉しく思います。